本年度、当会が主催した各会合は 10回。ほぼ月に1回の割合で事業を行ったことになりますが、皆様方の暖かいご支援のおかげをもちまして、大過なく年の瀬を迎えることが出来ました。
振り返りますと、この一年は会が目指すべき方向を模索した年であったと認識しています。以下は会のWebサイトの活動報告でフォローできなかった思索の跡等のレポートです。
●~高杉晋作とその死生観~
6月19日(土)、福岡市早良区にある居酒屋「ちょめ」のプレ・オープンに参加した翌日、かねてから訪れたいと願っていた下関市長府にある功山寺に足を伸ばしました。この寺から維新回天の幕は開かれたといっても過言ではありません。
元治元年(1864年)12月15日夜半、紺糸威の甲冑に身を固めた高杉晋作は、寺に潜居していた三条実美ら五卿に「いまから長州男児の胆っ玉をお目にかけます」と決起表明し、伊藤俊輔率いる力士隊と石川小五郎率いる遊撃隊ら、僅か84人で兵を挙げ、雪中を駈け抜けていきます。
高杉の師、吉田松陰から教えられた「死生観*」を実行するその時がやってきたのです。
「*世の中には、生きながら心の死んでいる者がいるかと思えば、その身は滅んでも魂の存する者もいる。死して不朽の見込みあらば、いつ死んでもよいし、生きて大業を為す見込みあらば、いつまでも生きたらよいのである。人間というものは、生死を度外視して、要するに為すべきを為す心構えこそが大切なのだ。 」
寺の境内は140年の時を経てなお、今も高杉が馬上から大見得を切った姿を彷彿とさせる佇まいでした。
●~良寛和尚と天上大風~
「天上大風」この夏の参院選で、当会政治塾も共に戦った半田善三氏の御旗です。
執行部・信社の佐久間社長と岡山県津山市の選挙事務所を訪ねた私は、既存政治を超越した雄大さを感じさせるそのノボリ旗に釘付けとなりました。
今からおよそ 170年前、童子にせがまれた良寛和尚が書いたといわれる「天上大風」。子供達を愛し、その質朴なる暮らしや自然を慈しみ、誰をも軽んじず、全ての人を抱擁する大らかさで、宗派を超えて 「半僧半俗」に徹しきった良寛和尚のこの言葉は、環境破壊と大量消費の時代に生きる我々に、本当に大切なものは何かを突きつけているような気がします。
●~坂本龍馬「遠くを見よ」~
11月2日(火)、佐久間社長と共に、出張で訪れた高知県からの帰路、久しぶりに桂浜の坂本龍馬像を訪れました。以下は、司馬遼太郎氏が、銅像となった坂本龍馬の還暦の日におくられたメッセージの抜粋です。
「遠くを見よ
あなたの生涯は、無言に、私どもに、そのことを教えてくれました。いまもそのことを諭すがように、あなたは
渺茫 (びょうぼう)たる水のかなたと、雲の色をながめているのです。
あなたの目的は、あなた個人のものではなく、私ども日本人、もしくはアジア人、さらにいえば人類のたれにも、共通する志というものでした。
志を持て
たとえ中道で斃れようとも、志をもつことがいかにすばらしいかを、あなたは、世界じゅうの若者に、ここに立ちつづけることによって、無言で諭し続けているのです。
きょうここに集った人々は、百年後には、もう地上にいないでしよう。あなただけはここにいます。百年後の青春たちへも、どうかよろしく、というのが、今日ここに集っているひとびとの願いなのです。私の願いでもあります。」
人は、誰かの志を継ぎ、そして誰かにそれを委ねていくもの…。やはりここはそんな人々にとっての聖地とでもいうべき特別な場所です。